外向直感と内向直感の違い
ある現象が起こったときます。そのとき外向的直感の人も内向的直感の人も、とあるインスピレーションを感受します。
ところが両者のインスピレーションは互いに異なっています。外向的の場合は外(物質的な現実)に向けられるためアイディアとなり、内向的な心(内的な現実)に向けられるためイメージとなるのです。
例えば、地震という現象が起こったとします。
他のタイプでしたら恐らく「震度はどのくらい」で「震源地がどこ」でとか「これくらい揺れて物が散らばった」とか「とても揺れて怖かった」といったような感想を持つでしょう。
ところが、直感タイプは全く違ったことを思うのです。
例えば外向的直感タイプの人は
そうか・・!この自販機が地震観測機になれば良いんじゃなかな!それでスマホと連動しておけば、地震が来る前に予めアラートがなる仕組みなんてどうだろう!
というようにインスピレーションが外に向かいアイディアとなって形を変えます。一方の内向的直感タイプの人なら
地球が牛になって逃げるように大移動している!
というように心の中にインスピレーションがわき、それがイメージとなって形を変えます。後日、直感タイプの人に地震の感想を聞けば、地震と全く関係のないことを述べるでしょう。
「自販機がどうのこうの」とか、「地球は牛になって逃げるように大移動している」とかです。
「・・え、地震はどこいったの?」
外向的直感はアイディア・内向的直感はイメージ
外向的直感タイプはアイディアを思いつく
外向的直感タイプの人はインスピレーションが外の世界(現実)に向けられます。それは一般的に「アイディア」と言われるでしょう。
それは「アイディア」とも言えますし、あるいは「思いつき」とも言えるでしょう。なぜなら彼らの言うことは非現実的で突拍子もないことがあるからです。
内向的直感タイプはイメージが思い浮かぶ
内向的直感タイプの人はインスピレーションが内の世界(心)に向けられます。それは一般的に「イメージ」と言われるでしょう。
ユングは自身の著作でこのように述べています。
ある患者に目眩発作の原因を聞いたら彼女はこう述べた。「心臓に矢を打ち込まれてよろめきつつある一人の男」と。
内向的直感タイプはこのイメージに魅了され、次から次へとイメージが浮かんでくるのです。そしてそのイメージというのは過去の経験とか実体験ではなくて、現実離れした空想を思い浮かべているのです。
外向的直感は身体に気を配るのが苦手・内向的直感は現実に対応するのが苦手
外向的直感タイプは疲れ知らず
明らかに身体を酷使し続ける人を見たことがないでしょうか?
恐らく、そういう人が身近にいるとすれば、彼らは外向的直感タイプです。
外向的直感タイプの劣等機能(不得意)は内向的感覚です。自分自身の感覚(五感)の要求に気を配ることが苦手です。
例えば、
- 過労で倒れるまで働いたり(自分の身体が疲れてるかどうか分からない!)
- ご飯を必要以上に食べまくったり(飽きるまで食べ続ける!)
- 些細な味の違いが分からなかったり(胃に入ればすべて一緒!)
- ゲームを休憩なしで18時間くらいぶっ通しでやり続けたり
- お菓子をあるだけ全て食べてしまったりするのも
全ては自分の身体的感覚に気が向かないからです。
内向的直感タイプは現実に対応してない
内向的直感タイプの劣等機能は外向的感覚です。外向的感覚は非常に現実に対応するのが上手です。そしてその機能が弱い内向的直感タイプは現実に対応するのが非常に不得意なわけです。
例えば、
- 手順を記憶できない(仕事を覚えるに一苦労)
- 過去の記憶がほとんどない(常に頭にイメージが浮かんでいるので現実を見てない)
- 出来事の詳細がまったく頭に入らない(概念のほうが大事)
- ものの違いが全く分からない(素材や材質の違いなど分からない)
- 自活するのが難しい(仮に差し迫った危機があったとしても彼らは無視をする)
このように現実に対応するのが不得意なのです。
最後に
筆者は直感タイプなので、ぜひ真逆の感覚タイプの人に知っておいてほしいのですが、私たち直感タイプは現実的世界がこう見えています。
例えば、このような部屋の光景があったとします。
恐らく感覚タイプの人でしたら、日当たり・ものの配置・何がどこにあって、クッションは気持ちよさそうとか、部屋に関する現実的なことを認識していくと思われます。
しかし私たち直感タイプには、この現実がこう見えています。
これはとても不思議なことですが、まるでモヤがかかったように見えるのです。
「それはお前の目が悪いからじゃない?」とか「え、視力が低いの?」ということではありません。この理由は頭の中で様々なインスピレーションがドンドンと湧いてくるからです。
目の前の現実世界よりも頭の中のインスピレーションがカラフルな動画のように溢れこんできてそちらが優先されてしまうのです。
イメージでいうとこんな感じでしょうか。
こうなると目の前のものを見ながらにして、モヤがかかったように見えてくるんです。目の前の現実よりも頭の中の現実が打ち勝ちます。
そのため部屋(現実)を見ながら、部屋(現実)については何も覚えてません。見たものから違うものが次々と頭に浮かんできて、そちらに囚われてしまいます。
そのため現実に対応するのが極めて不得意なのです。
こういうことが理由で直感タイプは「変人」とか「バカと天才の紙一重」とか「空想家」などと言われるのかなと思ってます。